ライオンパワー株式会社

納入事例:必要とされる技術・製品を世の中へ。いただいた感謝のお気持ちは、次のお客様へのパワーに。

医療関連機器事例「ポンチ絵からの製品化」
:島津エス・ディー株式会社 様

治療器ではなくとも、医療施設向けの装置には独特のノウハウがあります。また、医療施設向けの販路も必要です。
装置の設計・製造は医療機器製造販売業を持っているライオンパワーが担当し、医療施設向けの販路は島津エス・ディー様が担当。これにより、医療施設が導入できる規格の装置が出来上がりました。患者が診察室の前で待つことなく、自由なところで時間を過ごすことが出来るようになった、「再来受付システム」です。

島津エス・ディー株式会社 様

  • 中田 隆之
    取締役 第二事業部長

島津エス・ディー株式会社様は、科学計測機器のパイオニアである島津製作所様のグループ会社として設立され、以来、島津製作所様の分析計測機器・医用機器・航空機器・産業機器のソフトウェア開発を担ってこられました。
そしてこれらのソフトウェア技術をもとに、医療・物流・環境安全衛生の分野で、先進的なシステムを独自に開発・販売されています。

再来受付システム

従来、病院では受付終了後、院内の待合場所などで待つ必要がありました。
再来受付システムでは、受診患者は呼出受信機で呼びだしを受けるまで院内で自由に待ち時間を過ごすことができ、診察終了後の会計時も同様に、順番が近づくと呼出受信機で案内を受けることができます。
再来受付システムは患者の待合時の精神的ストレスを軽減するシステムです。


ポンチ絵から選ばれたライオンパワー

ライオンパワー:
ライオンパワーとの最初の仕事は、6年くらい前だと思いますが病院受付システムで宜しいでしょうか?
島津エス・ディー株式会社 中田様(以下、中田様):
そうですね。当時社長だった松本がライオンパワーさんを選んだんです。
あの病院受付システムは、最初はパートナーであるデータカードジャパンさんから紹介頂いた会社で1号機を開発・製造したんです。
しかしこれが大変でして、患者が病院内で持ち歩いてもらう受付端末の装置内でのハンドリング(充電個所からの取り出し口への搬送など)が上手くいかなかったり、扉が下がってきたりして改善に改善を施していました。
これがなんとか収まるまで、3年くらいかかったんです。
ライオンパワー:
それで松本さんがライオンパワーを選んでくれたんですね。確か、松本さんが構想や原価計算など全てやっておられたのを記憶していますが?
中田様:
そうですね。色々な機構構想を調べて、自分でポンチ絵を書いていましたね。それで最終的にUFOキャッチャーみたいな構想が良いのではないかと決まりました。
そして、どこにやってもらおうかなーとなりまして、島津製作所の協力会の会社を調べて、開発も出来そうなライオンパワーさんに決まりました。そして、島津営業担当の天山さん(当時取締役)に電話してスタートしたんです。
ライオンパワー:
あの時は、3,4名で来られましたよね。
中田様:
社長、常務、部長と担当者の4人で伺ったはずです。
島津製作所の組立作業をされていましたので、製造はしっかりした物を作るだろうなーと思いましたね。また、自社製品もやっておられたので、まぁーここかなーと。
ライオンパワー:
「まぁー」ということは不安もあったのでしょうか?
中田様:
そうですね。やはり自社商品の数が当時はそんなに多くなかったはずです。制御盤用の電線加工機だけだったかな!?
だから、ソフトウェアが少し人員的にも少ないと思いましたし、心配でしたね。
ただ、弊社のソフトウェアスタッフも手いっぱいでしたし、メカ設計、電気設計はお願いすることになっていたので、組込ソフトも一緒にお願いしようということになったんです。

産業界向けでは考えられない、不特定多数向けの苦労

ライオンパワー:
残念ながら中田さんの心配されていたそのソフトウェアで、開発当初は苦労しました。弊社が想定できない状況が多かったので、その対応ソフトが不十分でした。
中田様:
それは私たちも同じです。
色々ありましたねー。端末を押し込んだり、診察券が違うところに入れられたり。
ライオンパワー:
本当に色々ありましたので勉強になりました。私たちはいつも産業界向けの商品をやっていたので、不特定多数の方が利用する装置のノウハウが少なかったというのもあり、色々失敗もありました。しかし、あの時の苦労が今では財産になっています。
その他で問題や不便なところはありましたか?
中田様:
やはり、アフターサービスでしょうか。これはどこの中小企業も同じですが、やはり全国のお客様への素早い対応という点では、不利ですね。
ライオンパワー:
そうですね。中小企業に良くある「良い物は作るが販路が無い」とか「アフターサービスが出来ない」というやつですね。
しかし、この病院受付システムは、販路を島津さんが対応して頂き、アフターサービスをデータカードさんが対応してくれているおかげで、中小企業の設計・製造製品が世の中に広がりました。
中田様:
そのため、弊社は何もいじれなくなりましたが(笑)
ライオンパワー:
そんなことないですよ!開発ソースは全てお渡ししてありますので、その気になればいつでもできるはずです!

ソフト、メカ、電気、製造…ライオンパワーなら全てをお願いできる

ライオンパワー:
しかし、呼び出し受信器の回収機は失敗しましたね~!?
呼び出し受信器(携帯端末)回収機2号機(改良版)
中田様:
あれは大失敗でしたね!
しっかりと試作機を作ればよかったのですが、いきなり本番でしたから、しょうがないですね。
でも、改良版の2号機はしっかりと試作開発したので、問題なく稼働していますよね!
ライオンパワー:
そうですね。前の苦労が忘れてしまうくらい順調に稼働していますね!
あの回収機がもっと売れてくれると助かります!!
中田様:
あれは京都市内の病院に収めて、それを視察に来た他の病院も導入してくれましたが、かなりお客様からも喜んでもらっています。
ライオンパワー:
端末を回収機に入れると自動清算される点ですか?
中田様:
それもありますが、見えない効果としては、端末の紛失防止と個人情報の管理という点で、施設側も喜んでくれています。
ライオンパワー:
今後もこのようなシステムがあれば喜んで開発させていただきます!
中田様:
実は色々やりたいことがあるんです。
弊社ではソフト開発のメンバーはかなりいますが、メカ設計、電気設計、そして何よりも製造要員がほとんどいないので、全てをお願いできるライオンパワーさんとは今後も色々な仕事で一緒に挑戦してもらいたいです。
これは、医療業界だけでなく、弊社が力をいれている物流業界でも、画像認識やロボット制御などで協力してくれると助かります。
ライオンパワー:
画像認識や、工場の自動化の話は最近良くあります。やはり日本国内全般で製造人員不足ですし、グローバルコストに対抗するためでしょうね。
中田様:
そうですね。ですから私達もお客様にどんどん提案していこうと思いますので、今後とも宜しくお願いします。
ライオンパワー:
ご安心ください(笑顔)

その他「医療関連機器」の主な連携先・納入先

かずさDNA研究所 様/金沢医科大学 様/金沢工業大学 様/金沢大学 様/京都電子工業株式会社 様/シスメックス株式会社 様

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